つまり、440 HzのAの音を出している時にその2倍の880 Hz、その3倍の1,320 Hz、その4倍の...と同時に出ています。
そのため、バイオリンの音の波は綺麗なサイン波ではなく、複雑な形となっています。 (ちなみに全ての音は、複数のサイン波を足し合わせることで表現することができます)
この複雑な形の波がどの周波数の波で構成されているかを解析するのがスペクトルアナライザー(スペアナ)です。また、解析(分解)するアルゴリズムを「フーリエ変換」と呼びます。
前置きが長くなりましたが、実際に自分の持っているバイオリンを試してみました。実際のスペクトルアナライザーは高価なので、Android Nexus 5に、SpecScopeというアプリをインストールし試しました。端末上の問題で、20 kHzほどしか解析できていません。人間は聞き取ることができませんが、バイオリンは40 kHzほどまで倍音を表現できるみたいです。高速フーリエ変換の窓はブラックマン・ハリス。バイオリンの弦はE線がゴールドブラカットで、それ以外はドミナント。全て開放弦です。バイオリンは1993年のものです。
※縦軸がなんかおかしいです。
▼G線
▼D線
▼A線
▼E線
私のバイオリンの場合、高い音になるほど倍音が安定してきていますね。
一つしかバイオリンを持ってないのですが、一つ一つのバイオリンで形が変わるはずです。一応スペアナを使えば、倍音が綺麗に出ているかどうかわかるので、バイオリンを選ぶ際の参考になる・・・かな。